曾根先生と設計製図

曾根先生には設計製図の授業でお世話になりました。
ある時、「YS-11」の主翼設計が課題となりました。2本桁。4本フランジ 構成でその軸力から部材の大きさを算出し、図面化する授業です。

当時の設計は、大胆にもブロックからフランジを削り出したり、場合に よっては外板も含めて一体で削り出すような方法が一般的でした。

小美濃はホームビルト機の図面ばかり見ていたので、工数のかからない 安い構造を考えました。基本フランジは断面を長方形にし、スティフ ナーやウエブをアングル材で結合させました。
結果として機械加工は基本フランジ4本だけでその断面も長方形ですので 簡単な加工で済ませました。

小美濃はこの構造に大きな自信をもって曾根先生の審査を受けました。 ところが、全く評価されずに、例題通りフランジを削り出した構造に改 めるように指示されました。
不本意ながら、言われるままに設計してやっとOKをもらいました。ホームビル ト機でなくYSの設計ですから、曾根先生の指導が正解だったと思いま す。残念でしたが。。


「YS-11」の風洞実験。