プライマリー号

時代は「ニューイーグレット」から「イーグレット3」の頃です。
格納庫前の試験路(600m)を使って、プライマリーをパチンコで飛ばそう という企画が持上がりました。構内の学生達を相手に一発いくらで商売 できないかなんていう不心得な意見もありました。

設計・製作メンバーは後の「ストークB」で記録を作った加藤さん達の 代が中心でしたが、リーダーはメンバーからみれば一年先輩のTさんが 選ばれました。

「オープンコックピットでシルクのマフラーをなびかせて、、」そん なイメージだったと思います。
試験路の関係から車輪付きプライマリーとなり、「ネコ」(土建用のフ ロントカー??)のタイヤを流用するなど、意欲的な設計となりました。

製作は冬から春休みにかけて順調に進み、羽布貼り直前の時です、リー ダーのTさんが卒研に入れることになってしまったのです。
元々リーダーに選任されたのは単位不足で留年決定との情報からでし た。

リーダーは卒研にいってしまい、残されたメンバーはいつのまにかバラ バラになってしまい、課題の「プライマリー号」は未完成のまま格納庫 の隅で埃をかぶり、幻の機体が一機増えてしまいました。(大分はしょ りました)

この話、企画段階では木村先生もご承知のはずですが、うやむやになっ て結局みんなで忘れてしまいました。(先生もお忘れだったでしょう)

留年を免れたTさんは横井研で航空計器(ジャイロ)の研究をされ、現 在、某メーカーの研究開発部門で活躍されています。


霧が峰「フライヤー号」を組み立てる後輩達。 この連中が「プライマリー号」を幻に、、