久しぶりに人力の飛行を見ました。
人力飛行機「メーヴェ15」は「日大航研」メンバー達の作品で、
彼らと小美濃とは遠ーい先輩後輩の関係にあります。
二十数年前の「ストーク」(前ページ未だ工事中)は紙と木と絹糸と少々のアルミで作ったものですが、現在の人力「メー
ヴェ15」は新素材をふんだんに使っていました。
飛行の様子です。
7/25,26某飛行場でテスト飛行しました。初日は雨にたたられましたが、7/26は若干
の向かい風と霧の中でのテストとなりました。
6回程の飛行はどれも大変安定して、ラダー、エレベータ共、良い雰囲気で効いてい
る様子でした。昔の「ストーク」と比べると、向かい風の所為もあってか、驚くほど
ユックリと飛びます。
英国風じゃないですが、離陸3尺でした。
操縦装置です。
仰向け姿勢のパイロットが両手を下げた位置(お尻側)にスティックがあります。前後
にあおってエレベータ、ヨー方向に振ってラダーだそうです。写真に写ってる手の先
がちょうどパイロットの着座位置になります。
この操縦法は世界初の試みだそうです。
コックピットです。
パイロットの信賀さんはとても明るい方です。
水平尾翼の取り付けとリンケージです。
カーボン胴から突き出た2枚の板先がヒンジになります。
ツノ(ホーン)は無く、胴体出口で90度曲げた2本のワイヤーは直接舵面に繋がりま
す。右にオフセットされた垂直尾翼も同様の手法です。
実にシンプルな構造!! 敬服しました。
プロペラです。
ギヤ比2:1と云うことですので、「ストーク」と比べると幾分ゆっくり回ります。
スピナーの中には軽量化改善された、ピッチの微調装置が組み込まれています。
ブレードの素材はカーボンだそうですが、その仕上げは素晴らしく後縁まで気を抜い
ていません。
スピードセンサーでしょうか。
翼胴結合部です。
主翼の前後位置や取り付け角を微調できるようになっています。
横方向は、飛行張線、着陸張線の長さで調整しているようでした。
特に飛行張線の調整は上反角を決める重要な項目で、一人専任者のさじ加減によって
いました。多分、門外不出のノウハウでしょう。
クランクです。
伝導はギヤ方式を採用していました。縦のトルクチューブで伝達するため。90度変換
を上下で2回行います。
古いところで、「リネット」時代は一段だけギヤボックスを使
い、ユニバーサルでそのままペラに結んでました。「イーグレット」時代は一段ギヤボックスは同じで、
タイミングベルトでぺラ軸を上に持ち上げてました。「ストーク」はチエン駆動です。
胴体全景です。
エアインテークがなかなかカッコ良かったです。
パイロットの忘れ物はここから入れるそうです???